はじめに
この度は、お問い合わせありがとうございます。
これから対面でご相談をお受けするにあたり、当日のご相談をよりスムーズで実りあるものにするため、事前に知っておいていただきたい考え方をまとめました。
1. 下調べをしすぎると、かえって話が遠回りになることがあります
最近はインターネットやAIを使って、事前にしっかり調べてからご相談に来られる方も増えています。
もちろん、情報を集めること自体が悪いわけではありません。
ただ、実務の現場では次のようなケースが少なくありません。
- 一見整理されていても、前提条件が少し違う
- 「こうなるはずだ」という結論が先に決まっている
- 登記はケースバイケース。誰かの体験談が、同じように当てはまるとは限らない
この状態から話を始めると、一度その前提をほどいて、整理し直すところから始める必要が出てきます。
結果として、
- 相談時間が必要以上に長くなる
- 説明量が増える
- 「想定していた話と違う」と感じやすくなる
といったことが起こりがちです。
「分からない」ままで問題ありません。
まずは正確に整理する方が、結果的に早いことが多いです。
2. 初回のご相談では、どうしてもお答えできない質問があります
ご相談の中で、よくいただく質問に、次のようなものがあります。
- どのくらいの期間で終わりますか?
- 全部でいくらくらいかかりますか?
- この方法なら問題ありませんか?
これらはもっともなご質問ですが、初回のご相談時点では、はっきりお答えできないことが多いのが実情です。
理由はシンプルで、
- 必要書類がどこまで揃うか
- どの段階からスタートできるか
- 法務局側でどれくらいの期間がかかるか
といった点は、司法書士側ではコントロールできない要素が多いためです。
「答えたくない」のではなく、 不確かな段階で断言せず、確認できた事実に基づいてお伝えするというスタンスです。
ご相談を進めながら状況が整理でき次第、見通しをお伝えする、という流れになります。
3. 専門家として、あえて言わない言葉があります
実務をしていると、「この言い方は絶対にしない」と決めている言葉があります。
たとえば、
- 大丈夫です
- 問題ありません
- それでいけます
といった、断定的な表現です。
専門家としては、ほんの一部の条件が違うだけで、結論が大きく変わることを日々経験しています。
そのため、
- 誤解を生まないため
- 「言った/言わない」のトラブルを避けるため
- 最終的に、お客様の不利益が生じないようにするため
あえて、慎重な言い回しを選んでいます。
これは距離を取っているわけでも、冷たい対応をしているわけでもありません。
責任をもって関わるための姿勢として、ご理解いただければと思います。
4. 当事務所のご相談スタンスについて
当事務所では、次のような形でご相談を進めています。
- 事前準備は、最低限で大丈夫です
- 書類は、無理に「全部揃える」必要はありません。分かる範囲でお持ちください
- 不足があれば、相談後に必要なものをご案内します
- まずは全体像を整理するところから始めます
「これで合っていますか?」
「何から手を付ければいいか分かりません」
そういった状態でお越しいただいて問題ありません。
ご相談の場で、一緒に整理していくことを前提としています。
おわりに
当日のご相談では、このページの内容を前提に、具体的なお話から始められればと思っています。
「うまく説明できなくて大丈夫かな」
「こんな初歩的なことを聞いていいのかな」
といった心配は不要です。
分からないことを分からないままにしないための場として、どうぞリラックスしてお越しください。


