自分でできる?不動産登記申請

自分でできる登記 できない登記

不動産登記をしなくてはならない状況になったとき、誰しも最初に

「自分でもできるのだろうか?」とお考えになると思います。

自分で登記すれば司法書士報酬等を抑えられるという最大のメリットがありますし、それなりに面白い経験だと思うので、チャンスと時間があれば是非チャレンジしてみてください。

ご自身で登記すること自体は制度上何ら問題はありませんし、今日も法務局にはご自身で登記をしようという方がたくさんいらっしゃいます。ただ、ご自身で登記するのは少し難しい登記も存在します。

では自分では難しい登記とはどんなものでしょう?

大きく2つあると思っています。

1つは「利害関係がある当事者の場合」

もう1つは「手続き自体が面倒な登記の場合」

それぞれ見ていきましょう。

利害関係がある当事者の場合

利害関係のある当事者とは、もし登記がうまくいかなかった場合に、どちらか一方が損をする可能性がある関係を指します。不動産の「売買による所有権移転登記」「抵当権の設定登記」などがこれに当たります。

不動産を売買するときに、売買代金の支払いと不動産の引き渡しは「同時履行」が原則です。

 

民法第533条
双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。以下略
わかりやすくいうと、売主は売買代金をもらうまでは不動産を渡さなくてもいいし、買主は不動産が引き渡されるまでお金を払わなくていいよ、ということです。とんち話みたいですが…要は同時じゃないとどちらかが損をする可能性がありますよということです。
売主は、カギと権利証を渡して、買主名義の登記をする義務。
買主は、売買代金を支払う義務。
これを同時に相手に対してやりましょうということなのですが、ネックになるのはお金の支払いがほとんど振込みであること、登記の申請が法務局の窓口に出さなくてはいけないうえ申請しても内容に不備などがあった場合「却下」になり登記が完了しない可能性があること、そもそも登記自体が申請から完了まで1週間ほどかかり、完了して初めて買主名義になったことが確認できること等々、本当の意味ですべてを「同時にする」のは不可能です。
この状況で当事者自身が登記申請して、書類の不備があったり、代金を払うタイミングが曖昧だったり、ちょっと悪知恵が働く輩が絡んだりすると
「お金を払ったのに自分名義の登記がいつまでもできない」
「相手名義の登記をしたのに売買代金を払ってくれない」
という最悪の事態になりかねません。
司法書士は、当事者間に入ることによって、その登記申請に関する知識と経験から、同時履行に限りなく近づけ、書類確認等の時点で不備が起こらないよう注意し、どちらにとっても不測の事態がないよう円滑な取引をサポートし、最終的な登記申請の完了までその責任を負います。単純な手続きの代行ではなく、当事者双方にとって危険回避の役割が大きいことを知っていただけたらと思います。
抵当権設定登記も同じく、
「(事業資金の借り入れ、住宅ローンなどで)お金を貸す」ことと、「自分の不動産を担保に差し出し抵当権設定登記をする」という相反する義務(権利)を同時に履行しなくてはなりません。先に抵当権の登記を完了させてからお金を貸すという方法も実務ではありますが、よほど信頼できる金融機関等でない限り
担保として不動産を差し出し抵当権の登記までしたのに一向にお金を貸してくれない。
という可能性はゼロではありません。
当事者のみで登記をする場合は以上の点にご注意ください。

手続き自体が面倒な登記の場合

比較的にご自身で登記しやすい代表格が

「抵当権抹消登記」「相続登記」の2つです。

この2つの登記がご自身で手続きしやすい理由は、「簡単だから」ではなく先ほどの「売買による所有権移転登記」「抵当権の設定登記」と違って、基本的に直接金銭のやり取りもなく、書類に不備があったり、最悪却下になってしまった場合でもそのリスクが小さいことです。失敗しても当事者へのダメージは少なく、ダメなら何度でもやり直せばいいタイプの登記申請なのです(相続人間で争いがある場合他、例外は多々ありますが…一般的にです)。なので、時間があればご自身でチャレンジする価値があると思います。

ただ、いくら時間があるといっても、本当に何度も法務局に通う可能性がありますし、なんといっても法務局は平日(午前8時半~午後5時15分)のみしかやっていません。東京だと相談コーナーは完全予約制ですし、手続きの説明だけで内容についてはコメントしない、という法務局も多いです。

 

例えば相続登記を例にすると、どういう相続関係かによって、その難しさは天と地ほど違います。複雑な相続関係の場合は、まず集める戸籍が膨大になる可能性があります。戸籍は、その本籍地のある自治体でしか取得できず、また、生前何度も本籍地を移した方はその全ての自治体から戸籍(除籍謄本など)を取り寄せなくてはなりません。ここで挫折してご依頼いただくことも多いです。
必要書類を集めて相続人が確定すると、今度は遺産分割協議などに進みます。
誰がどのように相続財産を取得するかの話し合いです。場合によっては相続税なども考慮しながらの作業になってきます。遺言がある場合もあるかもしれません。自筆証書遺言であれば登記の前に家庭裁判所での検認手続きが必要ですし、プラスの財産より負債の方が多かったり、相続関係一切から離脱したい場合は家庭裁判所での相続放棄も視野に入れなければなりません。
司法書士にご依頼いただき進めていく場合、書類収集はもちろん代行できますし、その他遺産分割協議書の作成や、裁判所提出書類の作成代理、必要に応じて税理士等のご紹介、そしてもちろん相続登記申請代理も行います。
明星司法書士事務所では、途中からのご依頼も大歓迎ですし、ある程度ご自身ですすめていただいていた方はその分費用が抑えられる報酬体系となっております。良ければご確認ください。
詳しくこちらのページ
一般的にご自身で手続きしやすいといわれている登記でも、その難易度はケースバイケースですので、「自分でやってみよう!」という場合でも、自治体などで行われている無料相談などを利用して、ご自身で最後までできそうか?落とし穴はないか?確認してから進めてみてはいかがでしょうか?
もう一つ、一般的に簡単といわれている「抵当権抹消登記」についても、意外と多くの落とし穴がありますので、別記事にて詳しくご説明させていただきます。
お問合せ・ご相談はこちら

▼お電話でのお問合せ・ご相談はこちら▼

TEL : 03-5935-8805
受付時間 : 9:00~18:00 月~金

※土日祝にお問合せいただく場合は、留守電に相談内容をメッセージしていただくか、メールにてお問合せください。

▼メールでのお問合せはこちら▼

おすすめの記事